渡り鳥越冬地「伊豆沼」のマガンのねぐら立ちを1泊2日で
渡り鳥たちが越冬で訪れる、東北最大の沼「伊豆沼」は、マガンとハクチョウの聖地。
中でもマガンは宮城県の県鳥。マガンの群れが夕方に大編隊で来る「ねぐら入り」と、
朝陽と共に一斉に飛び立つ「ねぐら立ち」は、たとえ鳥に興味なくても感動を覚える。
この伊豆沼に、東海・中部地方から1泊2日で訪れた。
目次
伊豆沼への行き方
東海・中部地方から伊豆沼に行くには、まずは仙台空港まで飛ぶ必要がある。
幸い仙台空港はANA便も一日5便も飛んでいるし、格安空港のpeachも飛んでいる。
ANA便は最終便が20:20中部発なので仕事後にも行けるし、
一方朝は8:20発もあり、これを使えば1泊2日で「マガンのねぐら入り/ねぐら立ち」
両方とも見ることも可能。今回は後者の案を採用した。
問題は仙台空港からだ。下の地図の通り、車なら高速道路使えば1時間少々。
とはえは90km近い行程だし、冬季は積雪や路面凍結などある場所なので、
状況次第ではこの倍位かかる恐れもある。
飛行機で飛んでからの長距離運転、まして1泊2日の行程となると結構ハード。
そこで今回は、下記の通り鉄道を併用する行程を組んだ。
[往路]
08:20名古屋(中部)-09:30仙台 ANA361
09:48 仙台空港(鉄道)-10:13仙台 仙台空港アクセス線・仙台行
10:44仙台-11:28小牛田 JR東北本線・小牛田行
11:35小牛田-11:54 新田 JR東北本線・石越行
[復路]
1218新田-1237小牛田
1243小牛田-1330仙台
1350仙台-1417仙台空港
15:10仙台 – 16:25名古屋(中部) ANA3124
伊豆沼に最も近い、マガンが見える無人駅「新田駅」
伊豆沼の行き方を調べると、たいていの資料には車のアクセスしか書かれてないが、
実は至近距離に「新田駅」というJRの駅がある。
ただ、ここがあまり紹介されないのは理由がある。それは下の時刻表を見ると分かる。

ご覧の通り、列車が1時間に1本来るか来ないか、という超小さな駅。
しかもこの列車は仙台まで直通ではなく、通常は小牛田という駅で乗換が必要。
このため、かなりうまく時間を選ばないと、仙台まで凄く時間がかかるのだ。
安井が作った先ほどの行程では仙台から1時間10分だが、この所要時間で来れる
便はかなり限られているので、電車を利用する場合は入念な計画が必要。
安井が乗った列車は下記写真の通り、1車両は誰も乗客がいなかった!

列車は二両編成で、無人駅では上の写真の車両はドアが開かないので
先頭車両に移動しないといけない。そのためこちらの車両はガラガラのようです。

ちなみに新田駅は無人駅で、SUICAなど使えません。
仙台空港から行く場合、仙台空港~仙台の仙台空港アクセス線はSUICA使えるし、
そこから新田駅まで改札を出ることなく乗り継いで来れるのですが、
下車する新田駅ではSUICAが使えないので、最初から紙の切符購入が必要です。
新田駅の様子はこんな感じ。


駅にトイレは一か所。できれば使わずに済ませたい感じの仕様となっております。

駅に近い町は「登米(とめ)」には市役所もあり、そこまで行くバスが出てることは出てます。
但し本数はご覧の通り。

こんな新田駅ですが、マガンの時期は時間帯によっては結構利用客がいるようで、
大半は皆マガン目当ての写真家だと思われます。
ちなみに新田駅の裏には田んぼが広がっていて、
日中はここで休憩したり採餌したりしているマガンが見れます。
駅からマガンが見れるのは、全国ここだけかも?
新田駅から伊豆沼に行く方法
前述の通り、新田駅から公共交通機関で移動するのはかなり難易度が高いですが、
伊豆沼までは徒歩15分程度です。実際安井と一緒に下車した男性は、
大きなカメラ担いでましたがここから徒歩で行かれるそうでした。
ただ安井の場合、翌朝「マガンのねぐら立ち」も見たくて、その場合
早朝に新田駅に電車で来るのは難しそうなので、レンタカーを使いました。
とはいえ、駅前にはレンタカー屋は見当たりません。
登米市内に幾つかありますが、既に閉業してるところや、営業はしていても
新田駅まで送迎してくれないところもあるので、ここがまた難しいところ。
安井の場合、登米迫町店のニコニコレンタカー、WEBサイトには送迎の記載が
なかったのですがダメもとで電話してみたところ、「日中でしたら送迎しますよ」
と言ってくれたので、快く利用しました。他にも「WEBには掲載してなくても
あたってみるとOKしてくれる」レンタカー屋さんあるかもしれません。
その他、駅前には新田観光タクシーがあるので、これを利用するのも手かもしれません。

宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター
伊豆沼のマガン観察スポットは幾つかあるが、沼の北と南にサンクチャリセンタがあるので、
まず情報収集がてらここに寄るとよいと思う。
一番大きくて新しいのは、北側にある「宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター」

この伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの向かいには伊豆沼に繋がる給餌池があって、
オオハクチョウやオナガガモへ餌付けできるそうです。

下の動画は、この給餌池にいたオナガガモさん。
そしてこちらはオオハクチョウさん、優雅に泳いでますね。嘴が白いのは幼鳥らしい。
また、伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの付近は水田が広がっていて、
日中はマガンやハクチョウがお休みしたり採餌したりしてますよ。
登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター(淡水魚館)
先ほどは沼の北側の伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターでしたが、
南側には「登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター(淡水魚館)」があります。
地図をご覧の通り、新田駅から徒歩で来る場合はこちらの利用が便利です。
こちらはその名の通り、淡水魚に関する資料が多いもようです。

伊豆沼野鳥観察館
南側の「登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター」に駐車して伊豆沼まですぐですが、
そこからより沼に近い場所に「伊豆沼野鳥観察館」があります。
観察館と言ってもほぼ展望台に近いかな。一応中に風をしのげる場所があるものの
マガンのねぐら入りやねぐら立ちの時間帯は閉まっております。
下の動画はこの野鳥観察館の前にある給餌池。やはりオオハクチョウとオナガガモなどがいます。
この給餌池、早朝は結氷しています。その結氷した池にイタチさんがおりました。
何かと問題になるイタチですが、顔は本当に可愛くてとても悪者には見えませんね。
伊豆沼野鳥観察館から観察した伊豆沼
さて、安井は今回、池の南側からマガンのねぐら入り、ねぐら立ちを観察しました。
理由は、宿泊した登米市のホテルからだと南側の方が近かったので。
果たしてこの観察場所がベストなのかは不明です。
では、まずは日没前(16:15)の様子。
夕日が沈む頃マガンのねぐら入りが始まるのですが、この時点ではまだオオハクチョウのみした。
なお強風で手振れが激しいです、どうもすみません。
お次はマガンのねぐら入りです。2025年1月下旬、16:34~17:15に撮影しました。
全7sceneありますが、お勧めはscene5で、大編隊がいくつも見られます。
マガンの編隊って、何ともカッコいいですよね!
なおscene6途中「遠き山に日は落ちて」が聴こえる辺から暗くて焦点が合いにくくなってます。
最終scene7が17:15、まだ帰って来るマガンは多いけど、安井のカメラではもう撮影不能でした。
続きまして、早朝のねぐら立ち直前の様子。
オオハクチョウとマガンの声が響き渡る早朝の伊豆沼、間もなく始まるねぐら立ちにワクワク。
そして、お次はいよいよマガンのねぐら立ちの動画。全9sceneあります。
scene4では伊豆沼の空がマガンで埋め尽くされ、思わずじわーっときちゃいました。
■各sceneの解説(括弧内は撮影時刻)
scene1(6:51~6:52) ねぐら立ちの始まり
scene2(6:53~6:54) 遠方に消えゆくマガン達
scene3(6:55~6:57) 徐々に増えるマガンのねぐら立ち
☆scene4(6:57~7:00) マガンで埋め尽くされる伊豆沼の空
scene5(7:01~7:03) マガンとハクチョウのねぐら立ち
scene6(7:04~7:06) 徐々に明るくなる伊豆沼の空
scene7(7:08~7:09) まだまだ続くマガンのねぐら立ち
scene8(7:10~7:12) 他の群れと逆方向、西へ飛び立つマガン
scene9(7:12~7:13) 最終章
最後に、マガンのねぐら立ち直後の伊豆沼の様子です。東の空に昇る朝陽が美しいですね。
日中のマガン達
さて、日中マガンはどうしてるかというと、付近の田んぼなどで休息、採餌してるようです。
こちらの動画は、伊豆沼から車で数分のところにあった水田の様子。
こういう様子が、伊豆沼付近の田んぼでは至る所で見れます。本当に凄い場所ですね。
伊豆沼のマガンのねぐら立ちは、一生に一度は見るべき!
東海地区から遠路はるばる訪れた宮城県の伊豆沼。
計画時は「ちょっと面倒かなあ」とすら思ったけど、
やはり行って大正解でした。早朝のねぐら立ちを見たときの感動は言葉で表せない。
一生に一度は見るべき景色、といっても過言ではないと思いますよ。
ここで紹介した以外の動画も、YouTube に多数掲載してますので、よろしければどうぞ!